【メタ認知】ネガティブ思考からポジティブへ|認知行動療法で心を整える方法
「落ち込みやすい自分を変えたい」
「ネガティブ思考から抜け出したい」
そんな気持ちを抱えたときに役立つのが、認知行動療法(CBT)とメタ認知の考え方です。
今回は、実際に私が落ち込んだときに試してみた「思考の整理法」と「気分を切り替える方法」を紹介します。
ネガティブ思考に陥ったときの気持ち
仕事や人間関係の中で、こんなふうに感じることはありませんか?
私はある木曜日の夕方17:30、仕事では申し送り内容を間違えて(間違っていたわけではないが少しニュアンスが違うような言い方をしてしまった、あとで訂正に他部署まで行ったが相手も忙しそうでぞんざいな扱いをされた)、定時を過ぎてもスタッフが楽しそうに話している光景をみたが、自分は疲れて早々に帰ってしまった。私も、仕事でミスなく申し送りができて、他部署の知らない人ともオープンに気軽に話せるようになれたらいいのにと思って、落ち込みながら帰った。
- 周りのみんなははきはき話せて羨ましい。私はおどおどして自信がない。話すとき緊張する。
- 仕事がうまくできなくて落ち込む。申し送った内容が違っていて、仕事のできないやつだと思われているかもしれない。自信がなくなる。
- みんな定時過ぎに楽しく話しているけど、元気や体力がなくて、無理に笑えない。疲れた自分に何もかもが億劫に感じる。やる気がでない。
私も同じように、自己否定のループにはまっていました。
でも、そんなときこそ大切なのが**「自分の思考を一歩引いて見ること」**です。
それが、メタ認知の第一歩です。
認知行動療法(CBT)を使って思考を「見直す」
ネガティブ思考を和らげるには、まず「事実」と「解釈」を分けて考えることがポイントです。
落ち込みのもとになっている考えを**見直し(リフレーミング)**してみました。
出来事(事実)は、「上手に話せないと思っている自分」、と「申し送りのミス(仕事においての確認不足)」、木曜日の夕方で「疲れてた」、この3点です。
■ 思考の見直し(リフレーミング)
こうして書き出してみると、
「自分はダメ」という思い込みが少しずつほぐれていくのを感じました。
- 冷たい態度を取られているわけじゃない。みんな優しく、親切にしてくれている。
- 調子の良い、相性の良い相手とは普通に話せる。緊張しているだけ。
- 話し方の勉強や自信をつけるための勉強をする機会かもしれない。
- みんなオープン、自分ももっと開放的に気軽に話しても良いはず。
- 仕事があるだけでもありがたい。資産形成のためにも今は仕事をする時期。
- 今後は、人に何かを伝える前は確認してから臨む。
- 疲れているのに無理して人と話すともっと疲れる、相手にもそれは伝わる。
- 無理をしたくない、自分を犠牲にしたくない気持ちも尊重したい。
- 仕事はつらい時もあるけど、プライベートで辛いときに周囲の人が支えてくれた。その恩返しの期間かもしれない。
再認知でポジティブ思考を育てる
次に、思考を整理したあとで**新しい見方(再認知)**を自分に言い聞かせてみます。
■ ポジティブな再認知の例
- 仕事があるだけで幸せ。
- 元気なときは頑張れる自分がいる。
- 嫌われているわけではない、むしろみんな優しい。
- 話し方、自信のつけ方を勉強するともっと良い自分になる。
- 確認をして申し送る癖をつけよう。
- 今度の連休は旅行に行くし、プライベートは十分、充実している。
- 自分は自分でいい。
こうして再認知すると、気分が少し軽くなり、
「もう少し頑張ってみよう」と前向きな気持ちが戻ってきました。
環境を変えることで気分をリセットする
認知行動療法では、環境の変化も重要なポイントです。
ネガティブな気分になった場所を離れて、気分をリセットしてみましょう。
私も、リフレーミングを行ったのは、職場をでて、通勤時間で冷静になり、自宅に帰ってからでした。
■ 環境切り替えの例
- 職場で落ち込んだら → 一度自宅に帰ってリセット
- 自宅で沈んだ気分になったら → カフェや職場など外に出る
場所が変わるだけで、考え方や感じ方も自然と切り替わります。
物理的に環境を変えることが、思考のリセットにもつながります。
メタ認知と認知行動療法でネガティブを受け止める
メタ認知とは、**「自分の考えや感情を客観的に観察する力」**のこと。
「落ち込んでいる自分を否定せず、ただ気づいてあげる」ことが第一歩です。
ネガティブを無理に消そうとするのではなく、
「今、自分は落ち込んでいるんだな」と受け止めてあげるだけでも、
心の余裕が生まれます。
まとめ:少しずつ前に進むために
- ネガティブ思考は「見直し」と「再認知」で整理できる
- メタ認知で自分の心を客観的に観察する
- 気分が沈んだら環境を変えてリセットする
ネガティブな自分も、ポジティブな自分も、どちらも大切な「自分」。
無理せず、焦らず、少しずつ前に進んでいけたらいいなと思います。